atoiuma’s blog

人生あっという間。マイペースにおもしろく。

就職とは、カツカレーを注文できること。

73冊目。

新装版 ほぼ日の就職論「はたらきたい。」 (ほぼ日ブックス)
 

前冊に続き、ほぼ日関係。

 

就職活動をしたことのない糸井さんが、永ちゃんをはじめとした面々と働くことについて対談したもののまとめ。

 

就活ってのは、マニュアルだったり必勝法というのがあって、抵抗があるにしろなんにしろそれを練習して乗り越えるものらしい。それでいいのかしら?がこの本の企画のスタートになっている。 私はそういうのがうまくできないしやるつもりもないので自分のやり方でやっている。でも、もし自分が新卒だったら右に習えでみっちり練習するのかもしれない、「くっだらねーなー」とか言いながら。

 

この本の出した答えはシンプルだ。

 

「あなたが今まで大切にしてきたことはなんですか?」

 

これについて考え、答えられるようにしておくこと。つまるところ、採用担当者はそこんとこが知りたいんだと。

 

確かにすごくいい問いだと思う。この問いを自問自答してあーだこーだ考えることってすごく有意義。ちなみに先日面接した会社にも似たような質問をされた。その時に下を向くか、嬉々として話せるか。私は「面白い問いだな」と思ってニヤニヤしながら喋っていたら一次面接突破した。やった!

 

永ちゃん永ちゃんらしい熱い考えもいいのだけれど、一番印象に残ったのは漫画家のしりあがり寿さんの回。

 

就職ってどうしても暗いイメージがあって、あまり嬉しさについて語られていない。するとしりあがりさんが、「カツカレーを躊躇なく頼めた時にすごく喜びを感じた」と。貧乏だった学生時代にはお財布と相談だったけれど、就職したらカツカレーが頼める自由がある。だって、稼いでいるから。バイトと違ってボーナスもあるから。ボーナスって、なんでも買えちゃうからな。これが個人的にすごく響いた。特別なことを言ってるわけではないのだけど、説得力がある。そうか、カツカレー頼めるんだ!いいな!

 

就活が近い人、就活中の人、何年も昔にとっくに終えちゃった人、誰でも面白いと思う。だって、はたらくという行為は誰にとっても大きなものだから。良い本。