100冊読書プロジェクトを無事に達成した。お疲れさんでした。
では実際のところ、100冊読んでどうなのよってのが今回のお話。
1 モチベーションについて
これは特に問題がなかった。なんで100冊読むことになったのか覚えてないんだけれど、まあ読みたかったんでしょう。あ、面白くない人間と会って食事するよりも本を読んだ方が安く素敵な時間が過ごせることに気づいたからだっけな。私はお酒を飲まないのですが、人によっては飲む。居酒屋に行って、自慢話や愚痴につきあって、割り勘で3000円とかすごく納得がいかなくて。でも本だと1500円で面白い話が聞ける(読める)し場所も時間も自由自在なのでそっちの方がいいじゃないか!と。まあそんな感じで始めました多分。
最初は当然やる気に満ちているので問題なし。途中ちょっと危ない時期もあったかな、忘れた。今振り返ってみると、特に苦しくなった記憶がない。電車や旅先で読むことが多かったので移動時間の使い道として楽しく取り組めたのかもしれない。
2 効果について
100冊読むって結構お金も時間もかかるわけで、それをやった意味ってあったのかという話。
これは正直にいうと、「なかった」です。100冊本を読む必要は、ない。
というのも、やはり年100冊にしちゃうと、ぽんぽん進んで行く読書になります。一応ざっくりとした感想は残してきたけれど、それだけなんですよね。だから読んだ本の内容は結構忘れています。人からオススメを聞かれた時にもすぐに答えられなかったし、ちょっと100冊読むということを重視しすぎた感があります。数稼ぎに必死になっちゃった。
でもじゃあ全くもって無駄だったかというと、そんなこともないのです。本を読んで実際に行動に移したことがいくつかあります。例えば池上彰さんの本を読んで新聞購読を始めたり、借金玉さんの本を読んで同じ手帳を使ってライフハックしてみたり、最近では98冊目に読んだtestosteroneさんの本からモチベーションをもらって筋トレを始めたりしています。
そう、大事なのはやはり実践することなんですね。ブログに感想を書くのも一つのアウトプットで実践なのですが、それだとちょっと弱い。自分の話の持ちネタにするとか、現実の生活に落とし込んで環境を変化させるとか。実践に移すことまでが読書といってもいいのかもしれない。
また、ざっくりとだけれど時代の空気だったり雑多な知識が手に入ったこともメリットだったと思いますね。キンコン西野さん、ホリエモン、落合陽一さんなどの本はやはり刺激的だったし、時代の流れ、未来はどんな感じになるのかを想像する上で役に立ちました。自分が旅で訪れる国についての新書を読んだり、株式投資の本を読むのも面白かった。
あとは、「俺、100冊読んだんだぜ!」という柔らかい自己肯定感ですかね。いやいや、こういうのバカにできないんですよ。小さいことの積み重ねを経て私は引きこもりを脱出したので。ホリエモンも「ゼロ」で、積み重ねの重要性を語ってるから間違いない。
というわけで、結論としては、「100冊読むことは得られるものも結構あるけれど、別にやる必要はないかな」という感じでしょうか。
ちなみに、来年は100冊プロジェクトはやりません。でも本は読み続けると思います。今年読んだ100冊の中から復習したい、もっと実践したいというものを再度取りあげることもあるでしょう。先ほども書きましたが、大事なのは実践です。例えばキンコン西野さんの本は面白いアイデアが盛りだくさん。でも、それをただ消費するだけではもったいないしすぐに忘れる。その知恵を拝借して自分でも何かやってみる。そうすることで身につくし、世界の見え方も変わっていくわけで。
だから、年30冊くらいがいいんじゃないかなと。30冊をじっくり咀嚼して生活に落とし込んでいく。いや、もっというと、数なんてどうでもいい。読みたい本を読んで、学んで、レベル上げする。それだけのことですね。
終わりに
無事に達成できて良かったです。得たこともあるし、ちょっとここは違うなと思うこともあったけれど、それ全部経験で次に繋がるんで。やったからこそ語れるし、わかることがあるんですよね。
来年もまた何か別のプロジェクトが出来ればいいなと思っております。
それでは!
あ、せっかくなんで、100冊の中でもこれは面白かったぞってのをいくつかピックアップして終わりにしましょうかね。とりあえず思いついたままに5冊を。
1
最近あちこちで聞かれる「好きなことをやろう」本の一種。でもこれはおもしろかった。
要は、「好きなことは増やし続けましょう。そうすれば好きなことで生きていける確率って上がります。明石家さんまさんやキンコン西野さんて、実は好きなことを増やすことが上手で、だから日々楽しんで生きているのです。自分の好きなことしかやらないというスタイルでは世界が広がらない。とりあえず流行りのものには触れてみる、人からオススメは聞く、食わず嫌いはやめにしてやってみる。そうやって好きを増やしていくことがこれからは大事ですよ」って内容。たまに読み返す。
2
ノンフィクションライターの水谷さんの本は今年いくつか読んでファンになりました。このほかにも「だから、居場所が欲しかった。バンコク、コールセンターで働く日本人」もオススメです。サイン本持ってます!
脱出老人が面白かったのは、老いた後の生活の面白い道を示してくれたから。ここに出てくる人たちは引退した世代で、60過ぎからフィリピンに移住した人たちのノンフィクション。表紙のおじさんもそうだけれど、ここでは60を過ぎても青春が可能なんですね。具体的にいうと、20代ー30代の現地女性と恋愛したり結婚するケースがあるわけです。そこにはもちろんお金が絡んでいるのだけれど、そのうち一緒にいると情が生まれたりして、幸せに暮らしていたりする。面白い!って思いましたね。
こういう生き方を否定する人たちは一定数いるはず。「なんだよ、お金に物言わせてるだけじゃねえか」、「60過ぎてまで若い女の子狙うとか卑しい!みっともない!」とか。でも、別にいいんじゃないか、両者がオッケーなら。それに、日本で引退した世代が何をやってるかっていうと、病院を居場所にして集まったり、孫からお金をせびられたり、悪質な詐欺に巻き込まれたり、会社の縁が切れて孤独になっちゃったりしている。まあ極端なことを書いたけれど、でもそういう一面は確実にある。それだったら海外で青春を謳歌するのもいいと思うのです。すでに日本は少子高齢化で、これからさらに加速する。人生100年だっけ?だったら60過ぎてからの恋愛も普通になってくるんじゃない?この本を読んで生きる希望を持つ人って結構いるんじゃないかしらってことでオススメです。
3
これは個人的に大ヒットでしたね。関心しっぱなしでした。
この本のライフハックがありがたく感じるってことは私も発達障害なのかもしれない。確かに今年に入って、マフラー、お土産、上着、傘、ヤードムその他いろんなものを紛失した。まあそういう自分だとわかったらその上でシステムを組めばいいのですが。
彼が提示する基本3原則は「1つに集約、一覧性、1手アクセス」というもの。細かい整理なんてできないのでとりあえず箱にまとめる、ノートも1冊にまとめる。また、一発で物事が俯瞰できないと脳に負荷がかかるので一覧性を高める。さら物事までの距離があると途中で萎えたりイラついたりするので一手でアクセスできるようにしておく。
この3原則に感動したんですよね。うわー、この人頭いい、めっちゃ俺のことわかってるなーって思いました。とにかくシンプルが良くて、複雑なことは苦手です。んで、探すのも大嫌い。多分人の何倍もエネルギーを消費してしまう。だからどこに何があるのかはっきりわかる一覧性、そしてすぐに行動を起こせるアクセスの良さが超重要。すごく勉強になったし、自己理解が深まりました。
だから今は、好きなほぼ日手帳じゃなくて、彼の勧めるパイロットの手帳を使っています。ほぼ日って結構分厚くて重いんですよね。ちょっとストレスなんです。一方彼の勧めるパイロットはシンプルで薄くて軽い。自分に合ってると感じます。
なんかうまく説明できてないのですが、この本を読んで救われる人はかなり多いのではないかと。おすすめです。もう1回じっくり読んでライフハックを確認したい1冊。
4
先生と若者との議論の中でアドラー心理学が学べる本。世間的にヒットした本書、私にもヒットしました。
アドラー心理学は別名「勇気の心理学」とも呼ばれます。まあ端的に言って、厳しい考え方をします。でもそれゆえに、自由です。勇気があればあなたはすぐに変われると主張します。
「人間の悩みは、人間関係問題に尽きる」というのも好きですが、一番染み込んだセンテンスは「自由とは、人から嫌われることである」というもの。あー全くその通りだなと。八方美人は辻褄合わせのために嘘をつく必要が出てくる。すると信用を失って人生しんどい。どんなに頑張ってもある程度嫌われてしまうのだから、それを受け入れて自分をやっていく。まあ割とここまではそうやって生きてきたのですが、これからもそうやっていこうと思いましたね。
人の目が気になるとか、優しすぎるとか、グダグダで行動できない人なんかは読むと発見があると思います。
5
超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由
- 作者: Testosterone,久保孝史,福島モンタ
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2018/04/27
- メディア: Kindle版
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98冊目と99冊目に彼の本を読みました。どちらもすごくよかったですが、この本をきっかけに筋トレを始めたのでこちらを推しておきます。
あらゆる角度から筋トレをお勧めしてくるすごい本。かと言って根性論や嘘っぱちではなく、ちゃんと科学的な根拠を提示しているので説得力あり。また、著者のユーモアセンスも良くて笑いながら読めます。で、読み終わると、もう筋トレやるしかねえじゃねえかと。実際に今、旅先のバンコクでジムに通っている私です。マイペースな怠け者である私を行動に移させたこの本はすごいと思います。お勧め。
以上!