atoiuma’s blog

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論破はゴールじゃない

88冊目。

論破力 (朝日新書)

論破力 (朝日新書)

 

出たー!って感じ。いくつか著者の本を読んで来たけれど、いやいや、まずこの本を出すべきでしょ。ひろゆき氏といえば論破、軽快にわかりやすく論理的。これは売れるでしょ。

 

読んでみて、これはかなりお得な本だと思った。ぎっしりと著者の思考法やいかに説得力を持つことができるかが記載されている。

 

例えば、一対一で議論する場はなるべく避けること。必ず第三者を設定してジャッジしてもらう。そこで重要なのは、ジャッジする人がどういう特性を持った人であるか。正義感が強い人なのか、面白いことが好きな人なのか、感情的な人か論理的な人か。その好みに合わせてやり方を変えていく。勝敗を決めるのは他者という視点はすごく納得がいった。学生時代の頃、こちらが論理的に話を進めても無茶苦茶な理不尽対応をされて、「裁判官がここにいたら俺は絶対に勝てるのに!」という悔しい思いを何度もしたけれど、あんときは第三者を連れて来れば解決だったんだなあ。そうか。。。

 

他にも、感情ではなく事実と数字を使った方がいいであるとか、相手が怒って来たらひたすらに謝り続けて、それでも無理だと思ったら逆ギレする方がいいとか。なかなか他所では教えてもらえないことが書いてある。正直倫理道徳的にどうなのよ、という内容もあるけれど、人から嫌われることを全く気にしていない著者にとっては遊び要素が強いので実行可能であると。笑った。

 

この本で救われる人は結構いるはず。うまく言い返せなくて追い詰められているとか、上司に圧力をかけ続けられてヘトヘトだとか、そういう人が読むと楽になったり打開策を見つけられると思う。

 

色々な策が説明されているんだけど、その上で大事なのは論破じゃないよ、人生をうまく進めていくことだよという指摘に納得。確かにそうだ、論破しまくった結果皆から嫌われたり、取引先から相手にされなくなってしまったらしょうがない。

 

核抑止理論。使わないけど舐めたことしたら核発射するからね、という状態がよろしいのでは。武器は使い方を誤ると自分を傷つけてしまうので。

 

良い本だった。何か困った際にはまた読み直すと思う。それにしても著者はぶっ飛んでいるなあ。。。