atoiuma’s blog

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クランボルツ理論の使い方

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前回ちょっとだけ紹介した、クランボルツの計画的偶発理論。本書はその使い方を噛み砕いて説明してくれている本。150ページしかないし、図や大きな文字も多用されているので読み切るの楽チンだけど、個人的にはとても学びになる良い本だった。

 

序盤に自分の過去を振り返るワークがある。子供の頃、中高生の頃、大学生の頃、とその時々に何に熱中し、何が好きだったか、そして何を夢見ていたかを記入していく。

 

そこで私たちは気づく、自分の好みや夢はバンバン変化していくことに。一生不変なんてことはほとんどなくて、だいたい人は更新されていく。マイブームは変化していく。

 

それは悪いことじゃない。変化の分だけ豊かになるからだ。私の場合だと、子供の頃はテレビゲームに夢中だった。おかげで今、最新のゲームをプレイしてもついていくことは容易にできる(それは果たしてメリットなのか?いや、メリットに決まっている!小島秀夫監督の新作、もうちょいで発売ですね!楽しみですね!)。ある時期からは引きこもり脱出に真剣に取り組み、その過程で本を読むことや自分軸で物事を考え、成功体験を積み重ねる方法を習得した。日記を書くこともその時代に始め、それがこのブログに接続されてもいる。旅に熱中したから、今では海外に一人旅することに抵抗はないし、英語もなんとか喋れるし、海外移住をやってみたいなあという新しい夢も生まれている。

 

もう一つ気づくことがあって、それは、好きになるもののきっかけはだいたい偶然に左右されるということ。私の場合だと、テレビのコマーシャルを見た、友達から誘われた、クラスで流行っていた、親から勧められた、人から褒められた、本で情報を得たなどのきっかけが多かった。それってほぼ、偶然によるもの。予期しないものとの出会いによって、新しい世界が開かれる。偶然で私たちは作られている。

 

じゃあどうやって偶然を呼び込むのか。それがクランボルツの計画的偶発理論になります。前にも書いた通り、5つの要素があって(前回の山口周さんの用語とは若干変化がある)、

  1. 好奇心
  2. 持続性
  3. 柔軟性
  4. 楽観性
  5. 冒険心

この5つ。

 

好奇心(面白い!)→冒険(やってみよう!)→楽観(大丈夫さ!)→持続(納得いくまでやろう!)→柔軟(天狗にならない)

 

という流れが、クランボルツの理論。

 

で、本書ではこの理論を使って、売れているお笑い芸人たちを分析している。具体的に名前を出しているのでわかりやすいし、面白い。

 

ざっくりまとめると、売れている芸人たちは、しっかりクランボルツ理論5原則を守っていると。クラスで面白いと言われる人たちは全国にたくさんいて、しかしその多くは普通に大学→就職の道を行く。なので、「えいや!」とお笑い養成所コースの門をたたく時点で冒険心があると。ここでまず1ポイント。

 

そして、「俺らは絶対に売れるんだ!レギュラー番組を絶対に持つんだ!まずは継続だ!」と楽観を持って持続していく。途中で諦めてしまう人も大勢いるので、さらにここで1ポイント。

 

ここら辺になると、そこそこ売れてくることも多い。ここで、好奇心柔軟性を持ってさらに新しい芸に挑戦したり、やったことのない仕事のオファーを受けたりすることで可能性が広がる。天狗になったり仕事の選り好みをしてしまう人たちも多いので(本書ではこの例としてエレキテル連合を取り上げていた。彼女たちはコントだけでやっていきたい!目指すは志村けんだ!と自分の仕事の幅を広げず、謙虚さを忘れたので落ちてしまったと)ここでも1ポイント。

 

そうやって芸が広がってコネクションも増えてくると、だんだんいい仕事のオファーがやってくる。そして、皆が知る大物芸人になるという流れ。

 

「あいつなんておもろない!売れたのは運が良かっただけや!」という批判は、過程を見ていないと。冒険して、楽観を持って持続して、好奇心と柔軟性で自分をさらに高めてようやく手にしたオファーの、オファーだけ見てものを言っていると。なるほどなぁ。

 

さて、芸人の話を例えとして使ったけれど、このメソッドは会社員にも使える。で、そこでの競争はお笑い芸人で名を馳せるよりも楽で、2−3割の人はそこそこ成功できるらしい。つまり、夢はそこそこ叶うと。

 

というわけで、夢は生きているうちにどんどん変化し、そして普通の会社員である以上はそこそこ叶うと。まあ芸能で大成するという夢はやっぱり難しいのだけど。

 

それでも、夢はやっぱり挑むに限る。クランボルツ理論を使ってしっかり全力で夢に挑む。うまくいったらハッピーで、もし自分の才能の無さに気づいたり、どうしても無理だと思ったら、次の夢を探せばいい。だって夢は変化するから。挑んでダメだったらそれは爽やかだ。夢に挑めなかった人は、それが生煮えとなって、いつまでも引きずることになる。時にそれは人の足を引っ張る嫉妬心としてずっと残ってしまう。その状態は色々損なので、しっかり夢を代謝して、スッキリ生きていきましょう。

 

まとめ

とても薄いけれど、内容はわかりやすくシンプルで、実生活に役立つ知識だった。

 

私の課題は、持続にあるなぁ。楽観を持って持続していくことを意識しまっす!